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なぜ、SM小説か

 SM小説との出会い――

 それは古い話です。
 ニキビ面の思春期になって、本を読む楽しみを知っていたのですが、小遣いが潤沢というわけではなく、読みたい本が図書館にあるわけでもないので、古本屋を巡るようになっていました。
 ただでさえ安い文庫本が、古本屋ならホントに安く手に入ったため、定期券の範囲で沿線の古本屋を巡回するようになっていました。
 すると、当時の古書店では、アダルトのコーナーがありまして、いまのように区別なく、本棚をずっと見て歩くと、そのうちにアダルトのコーナーに辿り着いてしまうのです。まだ青くさい頃なので、さすがに手を取るときは人目を気にしていました。古本屋というのは、おやじさんが一人ぐらいでやっていることが多く、忙しくしていると、目を盗むこともできるので、パラパラとめくるぐらいのことはできました。
 そこで最初に買ったのが、ボロボロの文庫本、サドの「悪徳の栄え」や「O嬢」でした。
 でも、それはほんの入り口に過ぎませんでした。難解な部分も多く、理解しきれませんでした。

 そしてその頃、SM小説の雑誌がかなり盛んだったのです。SMセレクト、SMマガジン、SMマニア、SM秘小説などが月刊、さらに増刊、別冊と古本屋には山積みになっていました。
 すぐに団鬼六を知りました。
 なんとか、あれを読みたいなあ。そんなことを思っていたのですが、テレビ欄に「団鬼六」の名があるではないですか! それは「11PM」です。日活ロマンポルノのSM映画の紹介を、ちょくちょくやっていたことを知ります。家族が寝静まった夜、イアホンをテレビにつけて、団先生、そして伝説の女優・谷ナオミを知ります。こうしていっきにSM世界が開けたのです。
 学生服ではなく普段着で、前から目をつけていた古本屋へ日曜日に行き、やっとの思いで手に入れたのは2冊のSM雑誌でした。予算がそれしかなかったのです。1冊は団鬼六の「花と蛇」の総集編(いまから思えばダイジェストのようでした)。もう1冊は「A感覚特集」と背に書かれたSM雑誌の別冊でした。
 私は知らなかったのですが、A感覚とはアナルのことでした。
 SM世界は、ぐーんと私の身近なものになりました。といっても、実践ではなく、あくまでも「読む」「見る」という娯楽として、です。

 SM小説を書いてみよう――

 定期的にSM雑誌を古本屋で買うようになって、かなりの量を読んでいると、そのうち投稿を受け付けているという広告が目に入るようになりました。
 人によって方向性って大きく違うものだと思います。SMに目覚めて、実践へと向かう人もいれば、私のように創作へと向かう人もいるのです。
 一通りのSMを知ったような気になっていて、自分なりのストーリーでそれを表現したい、という欲求にかられました。
 もちろん、あまり公然と語るテーマではありません。しかし、人間に生と死があるように、性があり、欲望があります。この発露を描くことは、とてつもなく興味深いものがあります。なぜ人はそういう気持ちを抱くのか。なぜ人は自分を犠牲にしようと思うのか。自ら肉体をいじめ、傷つけるのか。そのとき心はどうなるのか。
 厳しい状況の中で、私たちは愛を感じることができるでしょうか。そして、そこに生まれる関係は、いったいどういうものでしょうか。
 少なくとも、拳銃でバンバン人を殺したり、自分の欲望のために他人を次々と殺し、なおかつ自分は罪を逃れようと汲々とするような話よりは、ずっとおもしろいのではないか。
 よし、書いてみよう。書いてみたい!
 こうしていくつかの雑誌に書いたものを送付してみたところ、あるところで掲載がいきなり決まりました。編集者からご丁寧なお手紙までいただきました。内容は「とにかく書き続けなさい。それから道具に頼らず、男と女の世界をもっと広げていきなさい」ということだったと思います。
 人生経験の浅い若造でしたので、その手紙の意味をそれほど深く受けとめるわけでもなく、欲望のままに、書きたいものを書いていましたが、その結果、掲載されるものもあれば、ボツもありました。当時のSM雑誌は、すでに斜陽の兆しがあり、廃刊されてしまったり、別冊をやめたりしていく傾向がありました。作品も有名どころはともかく、まだ無名の新人だと、よほどの優秀な人でなもないとスペースがなくなっていく状況でした。

 SM小説から離れて――

 そんなことをしているうちに、社会人になってしまい、食べていかなければならず、仕事をするようになりました。
 いろいろな仕事をしましたが、やっぱり書くことに縁があったのか、出版関係、編集関係のマジメな仕事をしてきました。
 以前、SM小説を書いていたなあ、という気持ちはありました。また、社会人になってお金が使えるようになったら、ビデオなども自由に見ることができるわけで、情報だけはどんどん膨らんでいきました。
 ただ、またSM小説を書く、という気持ちにはなかなか、なれませんでした。
 世の中はどんどん変わり、私があこがれていたようなSM世界は、遠い過去のものになっていくような気がしていました。
 古本屋は減っていきました。神保町に、最後に残っていたSM雑誌などを多数扱っていた書店もなくなりました。過激なビデオ作品が増えていくにつれて、文字の文化は後退していっていまうように見えたのです。

 SM小説を再び――

 2000年以降、少し余裕ができたのか、または幻冬舎のアウトロー文庫で団先生ほかSM官能小説がメジャー扱いで書店に並ぶようになったからか、再び刺激をうけるようになりました。
 なにか書くなら、やっぱりSM小説かな。
 そんなことから、少しずつ書きためていったのです。ただ、発表はしていませんでした。
 発表するようになったのは、ブログという形式の定着です。それ以前は、メルマガがありましたが、それではどうもうまく行かないような気がしていました。そもそも、当時はメルマガの読者を集める簡便な方法が少なく、とても趣味ではやりきれないと感じていたのです。また発行作業がかなりの手間で、仕事でメルマガを扱っていたので時間的にも難しいぞ、と思っていました。
 ブログもすっかり一般的に知られるようになって、技術的にも使いやすくなっていました。
 ブログでやってみようかな。そう思ったのです。できるかもしれないぞ、と。それは同人の世界が、私の知らない間に巨大化していたことも手伝っています。勇気を得たのです。
 ブログで試しにSM小説を発表してみました。2006年、「ふにゃふにゃ」の名義で公表したところ、思いがけず読者から反響があり、調子に乗ってしばらく書き続けました。このときの作品が、現在刊行している小説『堕ちる』の元になっています。
 ただ、ちょっと事情があって突然、更新ができなくなってしまい、このプロジェクトは終了します。これはいま思い返しても残念でした。読者の方にも申し訳なかったと反省しています。その多くは、主人公の女性による一人称形式だったことに起因していて、いたずらに誤解されてしまったことが大きかったでしょう。
 その後も、作品だけは書いていましたので、それを掲示板式の小説投稿サイトで掲載したこともあります。これは、うまくいきませんでした。読み手のいないところで書いていた、という感じです。
 いつかまた、ちゃんとやりたいと思いながら、しばらく様子を見ていました。
 そして、2011年3月11日。東日本大震災。
 しばらくは茫然自失の中で過ごしましたが、やりたいことをやらないなんて、バカバカしいと強く気持ちが動きました。
 やっぱり自分が表現するなら、SM小説です。中途半端になっています。やれるところまで、やってみたい。
 そんな強い衝動にかられて、再びSM小説を書くことにいたしました。

 SM小説を、独自の方式で――

 こうして、2011年5月から、「荒縄工房」のブログを開始。筆名は投稿サイト時代の「あんぷらぐど」を継続しました。
 また、ブログに掲載しながら、加筆修正をしつつ、刊行していき、刊行後はブログ版はダイジェストのみにする、というスタイルを考えました。。
 こうすると、「未完成品は無料公開」とすることができます。お読みいただきながら、修正をすることができます。そして完成し、刊行したときは、申し訳ないですが多少の費用を読者の方に負担していただきます。そして、読者に費用を負担いただく以上、同じものが無料で読めるのは失礼ですし、加筆修正してブログとはまた違うわけなので、未完成品を放置しておくわけにもいきませんから、そちらは経緯がわかる程度のダイジェストにする、ということにさせていただこう、と思ったのです。
 この方式はダイジェストづくりの手間が大きすぎて自滅し、現在は期間限定公開ののちに削除しています。

 もう一つ、こころがけていることがあります。それは、現在、やっていること、考えていることなどを、できるだけリアルタイムで情報発信していこう、ということです。楽屋裏までもすべてご覧いただく、とまでは言いませんが、プロセスはたどれるように公表していきたいと思っています。そのため、作品を発表するブログのほかに、「SM研究室」「荒縄 淫美」、そしてX(旧ツイッター)も併用するようにいたしました。

 折しも、電子書籍元年と呼ばれる2011年。今後は、デバイスを選ばないスタイルを目指して、作品を作り続けることができればと、考えています。
 ご期待ください。

※2024年加筆修正。

●刊行作品については、各販売サイトへ。
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FANZA PDF形式 DLサイトにつぐ作品数。旧作(十二階)はここだけ。
アマゾンKindle 電子書籍形式 AI画集など電子版のみの作品もあり。




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